オールインクルーシブという言葉が近年注目度を上げています。言葉を分解すると、オール(全て)インクルーシブ(含まれている)という意味。特に旅行業界で使われている言葉で、昔は海外のリゾートで見かける言葉でした。近年、国内のホテルや旅館などでも見かけるようになっていますが、果たしてどこまで含まれているのか気になりますよね。今回は国内のオールインクルーシブの傾向と魅力、そしてオールインクルーシブを楽しめる施設の中でも、比較的低価格帯で予約できるホテルを紹介します。
国内ホテルのオールインクルーシブ傾向
前述しましたが、オールインクルーシブとは、全て含まれているという意味。ホテルや旅館で使われる場合、その名の通り滞在での体験が宿泊料金に全て含まれているということになります。しかし、厄介なのがこの「オールインクルーシブ」という言葉は、定義が曖昧でルールが決まっておらず、人気の高まりもあり、「実はそうではない」ホテルや旅館でも使われ始めています。
業界歴が長ければ、ホテルのHPを見ただけでも、どこまでが含まれていて、含まれていないものは何があるのかは判断がつくのですが、一般の方はなかなかわかりにくいのではないでしょうか。そこで、「オールインクルーシブ」という言葉を使っているホテルの中でも、大きく分けて2つに分かれている傾向をまとめました。
- 完全なオールインクルーシブ:夕食、朝食、夕食時フリーフロー(飲み放題)、夕食時以外フリーフロー時間帯あり、館内アクティビティが宿泊料金に全て含まれている施設
代表的な宿泊施設ブランド:クラブメッド系列 - 疑問なオールインクルーシブ:公式HPでオールインクルーシブと謳っているものの、夕食付きプランで予約しないと夕食が含まれていなかったり、夕朝食、夕食時フリーフローは含まれているものの、それ以外は有料な施設
このブログでは前者の完全なオールインクルーシブを、「オールインクルーシブ」と表記するルールで運用しています。後者は夕食がなければ「全て」含まれていないですし、ただの飲み放題プランだったりしませんか? ちなみに、海外リゾートのオールインクルーシブはスパが受け放題なものもあったり、国内よりさらに充実しています。
オールインクルーシブの魅力と価格にこだわりたい理由
オールインクルーシブの魅力は、なんといってもホテルにチェックインしたら後は財布要らずで過ごせること。夕朝食はもちろん、夕食時のアルコール類含むドリンク、それ以外の時間帯でもビールなどが込み。さらには、卓球やその他のアクティビティも全て込み。ホテルによっては夕食時以外の軽食なども提供されたり、星空ツアーなどユニークなものも揃っていることがあります。※とはいえ、特別なワインや、モーターを使うマリンアクティビティなどは基本的に有料です。その点は予約前にしっかりとチェック!
そして、正直旅行者がこだわりたい点は、「宿泊料金」。ホテル内での基本的な体験が全て含まれているといっても、宿泊料金が超高額だったら意味がないと思いませんか? 1名あたり3万円以上するなら、別に全て含まれていなくても2万円程度の夕朝食付きの宿に泊まって、1万円追加で自由に使えば良い話。3万円どころか5万円以上するオールインクルーシブなところ、実は結構あるんです。この宿泊料金を含めて探すのも面倒だと思いますので、今回は関東甲信エリア内かつ、2万円以下でオールインクルーシブを楽しめるホテルをまとめました。
群馬 万座温泉 標高1800mの高原に佇む「万座ホテルジュラク」
都内から車で約3時間の万座温泉エリアに佇む「万座ホテルジュラク」。標高約1800mの高原にあるため、夏は避暑、冬は雪を楽しめ、春や秋にも周辺の自然を楽しめるホテルとして人気です。正直旅行者の勝手なホテルランクとしては、“高級ではないけれど、カジュアルに温泉もリゾートも楽しめる”カテゴリーに入るホテル。気になるオールインクルーシブ内容は。
食事・ドリンク・温泉・館内アクティビティ&イベント・野外ツアー&イベント込み
ラウンジやレストランでの飲食が含まれていたり、アクティビティなど全部込み。その中で気になるポイントは、下記3点。
- ラウンジサービス
14:30から生ビールやワイン、日本酒、ソフトドリンクなどのドリンクが自由に飲み放題。また、19時からはパニーニが提供されるほか、時期により20時からは暖炉に火がともりゆったりと過ごせる空間。 - 館内アクティビティ
卓球やエアホッケーなどのほか、卓球やパターゴルフなどのアクティビティも遊び放題です。 - 温泉
温泉が宿泊料金に含まれているのは当然と言えば当然ですが、ここの温泉は一味違います。乳白色かつ高い濃度の硫黄泉が加水無しの源泉掛け流し。泉質は申し分ないでしょう。しかも、冬には雪見露天、夜には満天の星が輝くなど露天風呂からは手付かずの自然を楽しめる絶景が広がります。
このほか、当然夕食時も飲み放題だったり、湯上がりビール、万座の天然水、シャンプーバイキングなどサービス充実。毎日開催ではないものの、占いコーナーや不定期で書道ワークショップ、なども行われています。さらに、連泊する人なら昼食も含まれています。
気になるの宿泊料金は1万円台
2024年10月現在、一休.comや楽天トラベルなどいわゆるオンライン旅行会社(OTA)と呼ばれるところでプランを検索すると、1名あたり11,000〜13,000円前後で予約できるプランが見つけられます。アルコール類も飲み放題で軽食も食べられて朝食は選べて…。本当にこんな値段で泊まって良いのか?と思えるコスパの良さです。
栃木 那須塩原温泉 2023年に生まれ変わった「TAOYA那須塩原」
新しい温泉体験を提供するホテルブランド「TAOYA」として、旧大江戸温泉物語かもしか荘が2023年に「TAOYA那須塩原」としてリブランドオープン。都内から車で約2時間半の那須塩原温泉エリアに佇み、日光や那須エリアの観光の拠点として便利なホテルです。正直旅行者の勝手なホテルランクとしては、「万座ホテルジュラク」と同じく、“高級ではないけれど、カジュアルに温泉もリゾートも楽しめる”カテゴリーに入るホテル。その気になるオールインクルーシブ内容は。
食事・ドリンク・温泉・館内アクティビティ・夜食込み
ラウンジやレストランでの飲食が含まれていたり、アクティビティなど全部込み。その中で気になるポイントは、下記3点。
- 暖炉ラウンジ
14:00〜23:00、6:00〜10:00の間に営業しており、暖炉を眺めながらゆったりとくつろげる空間が広がっています。営業時間の内、14〜23時はアルコール含むドリンクが提供されていて、自由に楽しめます。14時のチェックインから夕食後の時間帯まで利用できるので、また、ビールなどの飲み物が足りなくなるということはありません。 - 館内アクティビティ
カラオケルームは優良なものの、その他の卓球やビリヤードは無料で遊び放題です。また、トランプや将棋などの貸し出しゲームも無料なので、友達や家族と部屋でゆったり遊ぶこともできます。 - 朝食時のスパークリングワインも飲み放題
朝食の際にスパークリングワインが提供されているのも、このホテルのポイント。チェックアウト後の運転がある人は飲めませんが、朝から優雅な時間を過ごすことができます。
このほか、当然夕食時も飲み放題だったり、湯上がりラウンジでのビール、高性能マッサージチェア、夜食なども全て宿泊料金に含まれています。
気になるの宿泊料金は1万円台
2024年10月現在、一休.comや楽天トラベルなどいわゆるオンライン旅行会社(OTA)と呼ばれるところでプランを検索すると、1名あたり16,000〜18,000円前後で予約できるプランが見つけられます。アルコール類も飲み放題で軽食も食べられて温泉も楽しめて…。本当にこんな値段で泊まって良いのか?と思えるコスパの良さです。
山梨 小淵沢 正直旅行者の最もおすすめ「八ヶ岳ホテル風か」
都内から車で約2時間半の山梨県小淵沢エリアに佇み、八ヶ岳や清里高原、勝沼エリアの観光の拠点として便利なホテルです。正直旅行者の勝手なホテルランクとしては、「万座ホテルジュラク」や「TAOYA那須塩原」より上質になり、“高級ではないけれど、少しだけ背伸びしたリゾート感を楽しめる”カテゴリーに入るホテル。本記事の3つのホテルの中では、最もおすすめ。その気になるオールインクルーシブ内容は。
食事・ドリンク・温泉・館内&野外アクティビティ・軽食込み
ラウンジやレストランでの飲食が含まれていたり、アクティビティなど全部込み。その中で気になるポイントは、下記3点。
- ウェルカムドリンク&ナイトバー
15:00〜22:30の間はウェルカムドリンクを楽しめます。その中にはビールのプレミアムモルツが含まれているのがポイント。また、16:30までならアイスアングリアも堪能できます。21:00〜22:30の間はナイトバーにて約50種類の飲み物が提供されます。ウイスキーや山梨産の日本酒や焼酎があり、ゆったりと大人時間を過ごせます。 - 館内&野外アクティビティ
15:00〜16:30の間に行われるヤギさん親子お散歩体験、焚き火で焼きマシュマロ体験、15:00〜チェックアウトまで行われる駄菓子がもらえるキーワード宝探しなど、屋内外でのアクティビティも無料で含まれています。子供達と一緒に楽しめるのは旅行計画を立てる上で見逃せないポイント。 - ディナーはフレンチのコース料理
このホテルでは、夕食がフレンチのコース料理になるのも見逃せません。肉と魚のWメインで提供される内容。もちろん、夕食時の飲み物も飲み放題で含まれています。
このほか、電動アシスト付自転車、マッサージ機、アイスキャンディ、天然温泉を楽しめる露天風呂、星空を楽しめる星見テラス利用が全て宿泊料金に含まれています。
気になるの宿泊料金は1万円台
2024年10月現在、一休.comや楽天トラベルなどいわゆるオンライン旅行会社(OTA)と呼ばれるところでプランを検索すると、1名あたり17,000〜19,000円前後で予約できるプランが見つけられます。アルコール類も飲み放題で夕食はフレンチ、ドリンクも自由に選べて…。本当にこんな値段で泊まって良いのか?と思えるコスパの良さです。
今後出てきたら追加予定!
宿泊料金が上がればもっと良い体験ができますが、コストパフォーマンスで考えると、関東甲信エリアでおすすめできるのは現状だと上記の3つ。宿泊料金やオールインクルーシブ内容は変更になることもあるので、新たな候補が出てきたら追加していきますのでお楽しみに!
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